Shindaiwa チェーンソー始動不良 修理

修理ブログ

少し前に修理した内容で写真があまりなく悩みましたが、あまりの状態で燃料の管理がいかに重要か紹介にちょうど良かったのでアップします。始動不良の原因はキャブレターと燃料フィルタ、フューエルグロメット(?)でした。

長期保管品でエンジンがかからないチェーンソー(型式E340AV2) 

知り合いの木のおもちゃ作り職人から「人からチェーンーソーもらったんだけどちょっとみてくれない」と言われて受け取ってきました。

ぱっと見た感じから結構な年代物です。サイズからして30㏄くらいかな?家庭で使うにはちょうどよさそうな大きさです。

型式は銘板がはっきり見られたので確認すると「E340AV2」とな試しにやまびこのデータベースで調べてみるとどうも型が古いのか型式が違うのか出てきません。

とりあえずトラブルシューティング

外観写真の撮り忘れでとても後悔しておりますが、まず強烈なインパクトだったのがオイルタンクのキャップを紛失したのか自前で木で作ってありました!。ねじ部などもとてもよくできておりぴったりとはまります。ただ、シール性が悪いのかビニール袋をかませないといけないので今回は泣く泣く通常のキャップに交換することにしました。

本題の始動不良のトラブルシューティング

圧縮もしっかりあり、火花もバシバシ飛びます、キャブはおそらくだめでしょうから初爆確認はスキップします。機体は古いですが、家庭での使用であったり使用頻度は高くないので状態は悪くないと思われました。

燃料を入れてチェックする前に確認しましょう(反省)

とりあえず燃料タンクが空っぽなので新品の燃料を入れてリコイルを引いてみますが当然始動しません。何度かリコイルを引いてプラグをチェックすると全く濡れていません。

いつもならサクッとキャブをばらし始めたりインパルスホースを疑いますが、いやーな予感がして燃料タンクキャップを外すと・・・。

新品のガソリンを入れたのに濁りや汚れがあります!

嫌な予感的中です。

始動不良の原因は燃料フィルタとホースでした

燃料で使っているオイルの質が悪かったり、ごみや汚れがたまっていくと燃料フィルタが詰まってしまうことがあります。通常は燃料が行かなくなってしまうためアクセルを全開にしても回転数が上がらなかったり安定しなくなったりといった不調が出てきます。が、しかし今回のは汚れとかそういうレベルではありませんでした。

取り外したフィルタがこちら

衝撃的な状態です。腐食したガソリンがワニスとなってねっちゃんねっちゃん、ホースも劣化して引っ張るとちぎれてしまいました。

せっかく入れた新品のガソリンは使えないため洗い油になってしまいました。

フィルタ以外に大きな丸い部品は燃料タンクグロメットでこの部分で燃料タンクとホースをシールしています。

分解洗浄アンド部品注文

まずは部品が手に入るかチェックします。やまびこは個人ユーザでもオンラインでパーツリストがみられるのでチェックします。が、しかし、古すぎて載ってませんでした・・・・。

こうなるとギャンブル性が出てきますがパーツリストの絵を見ておそらく一緒だろうということでオンラインで載っている似た形状のチェーンソー型式から必要なパーツ番号をピックアップ。

南魚沼に越してきてから日も浅くなじみの農機具屋もなかったので、信頼しているプラウ長岡店様へドライブ。相談して部品を注文してもらい後日受け取り。注文の際ついでにオイルフィルタキャップも新品にしました。(これも多分合うはずという勘です)

個人では在庫の有無や価格は見られないため店に行くしかないのです・・・。修理屋さんとして販売店登録とかできればよいのですが、開業の夢が実現するのはとても遠い・・・。

エンジンがかからないとオイルポンプなどが問題ないか確認できないためウォームギアの状態や動きから使用の可否をとりあえず判断しますが、まぁ大丈夫でしょう。

タンクを掃除してインパルスホース燃料ホースも問題なし。

部品が来たらサクッと交換して完了

燃料フィルタ、キャブレター消耗品は自宅に在庫していたため(普通の人は在庫しない・・・)、洗浄したタンクに新しいホースとフィルタをつけて、洗浄して復活したキャブレターを組み付けて始動するといい具合に火が入りました。

キャブレターの設定に少し戸惑いましたが、こんな時は回転計があるとやっぱり便利です。チェーンソーオイルがしっかり出ることも確認できましたので依頼主に渡します。

交換した部品の説明のほかにオイルはちゃんとしたのを使ってね。ということでSthilのHPオイルを一緒に渡します。(ちゃんとしたオイル使ってねって言ってもたいていの場合はよくわからなくて変なオイルを使われてしまうのです)

手間かもしれませんがやっぱり長期使用予定のない場合は燃料タンクを空にしておくことがいいですね。

トラブルシューティングの際には燃料が無駄にならないように、そして無駄な動きをしないようにちゃんと手順を追うことが大事と改めて痛感させられる一件でした。

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